島根の旅<第二日目>出雲大社、万九千神社 神等去出祭

島根の旅、2日目です。

1日目はこちら↓↓↓

2日目の午前中は、出雲大社へ。3年前に続き、2回目の参拝です。

ですが、向かう途中、ナンキンハゼ並木を発見!

うわーーー!いっぱいついてる!!

車を止め、落ちている実を探しましたが、どこまで続くの?というくらい長いナンキンハゼ並木。
まともに拾っていたら、お昼になってしまいそうだったので、数本拾って諦めました。

ここに限らず、出雲市駅周辺はナンキンハゼだらけでした。
羨ましい…。

少々道草を食いましたが、まずは国譲り神話の舞台、稲佐の浜へ向かいました。
毎年旧暦の10月10日に諸国の神々をお迎えする『神迎神事(かみむかえしんじ)』が行われる場所です。

ここで、出雲大社で交換する砂をいただこうと思ったら、まさかの工事中!
(砂については、後述)

稲佐の浜
まだ神在月なのに!!怒
(出典 : しまね観光ナビ)

「飛砂を軽減する松林などの植栽、弁天島の前に階段式護岸と東屋、ベンチなどを新設するための工事」らしい。

稲佐の浜
この景色、、、悲しくなります。

飛砂防止の植栽はわかるけど、東屋やベンチが必要か?
ここから神様が出雲へ上陸するのに、なんでそんな余計なもの作るの…。

ちなみに、こちらが3年前に訪れたときの稲佐の浜。

弁天島の前まで行くことのできない悲しさ。

砂は、なるべく弁天島に近い、工事柵ギリギリのところでいただきました。
みな同じ考えだったようで、柵に近づいたら、手で掘った穴がたくさんありました。笑

そして、出雲大社へ向かいます。

す、空いてる~!
出雲大社
空いてる~! !
出雲大社
空いてる~っ! !!

神有月の最終日とは言え、あまりのガラガラさにびっくり。
前回は8時くらいに到着したのですが、駐車場の大半埋まっていたし、拝殿は参拝待ちだったのに、
今回それより30分ほど遅かったのに、車は数台、拝殿は参拝者が誰もいない時間帯も。

出雲大社
静かで清々しい、朝の出雲大社を満喫しました。

さて、先に稲佐の浜でいただいた砂ですが、こちらの『素鵞社』で交換します。

拝殿、本殿(八足門)を参拝した後、素鵞社を参拝します。
素鵞社の床下に木箱に入った砂が置いてあるので、その砂と稲佐の浜でいただいた砂を交換し、持ち帰ります。
※稲佐の浜で採取した砂よりも、少ない量をいただくのがルール。
交換した砂は「お清めの砂」になります。

持ち帰った砂は、自宅周りの四隅に撒くと家を守り、田畑に撒くと豊作になるとのこと。
(集合住宅の場合は、家の四隅に置くといいそうです)
また、小さな袋に入れて身につけ、お守りにするといいそうです。

おみくじびっしり。近くに専用の結ぶ場所があるのに、松の幹が人気。

あまりにも空いていたので、じっくり2周。
10時半を過ぎたころ、人出がやや多くなってきたので出雲大社を後にしました。

出雲大社でのお楽しみは、参拝以外にも。
こちらで拾えるアラカシは、日本一と言ってもいいくらいの美人さんなのです!

かーわーいい~~!

ピンオークのような、真ん丸なアラカシ。縞模様もきれい。
可愛すぎて、ため息が出ます。

参道脇で拾い…
駐車場近くでも拾います。

…怪しいオバサンでしょうね。

木の実
今回の旅行での収穫物。

他にも、センダン、メタセコイア、松ぼっくりなどを拾いました。

駐車場近くにある、大きな大きなセンダンの木。
幹には、草や苔がいっぱい。

こんな状態のセンダン、初めて見ました。
一体何歳なのだろう?
草が生えるほどの大きな古木、少なくとも弥生時代には存在していた出雲大社の歴史を思うと、何だか胸が熱くなるのでした。

◆出雲大社
https://izumooyashiro.or.jp/
出雲大社って、「いずもたいしゃ」じゃないんですよね。
「いずもおおやしろ」が正式な名称。

木の実拾いに思いの外時間がかかり、お昼近くになってしまいました。
開店と同時に入店しようと思っていたお蕎麦屋さんへ、急いで向かいます。

平和そば 本店

出雲そばのお店です。

家族Aは、割子そばの4段をオーダー。(標準は3段?)

撮影のために1段下げてしまいましたが、4段重ねて運ばれてきます。

割子は、「割篭(わりかご)」が語源だと言われ、江戸時代にそばを野外で食べるために使い捨ての弁当箱として用いられた形式が、もととなっているようです。

出雲そばは、そば殻ごと挽いた粉で打つので色が濃い。

食べ方にも特徴が。

確かに、お弁当っぽい。

味は…どうでしょうね~。
特別、美味しいとも美味しくないとも感じなかった…と言うのが、正直な感想です。
蕎麦は、実家で親父殿に打ってもらうのが一番、と言うことかな。笑

そして、こちらのお蕎麦屋さん、カツ丼の評価がメチャクチャ高い。
「蕎麦の味はよくわからないけど、カツ丼は今まで食べた中で一番おいしかった」とか、結構インパクトあるコメントが。
カツ丼大好きな私としては無視できず、出雲まで行ってかつ丼をオーダー!

見た目は普通!

味は、ソフトな感じ。
食べた瞬間のインパクトはないけど、40代の胃でも、最後まで気持ち悪くならずに食べられるカツ丼。笑
お肉がすっごく柔らかかったです。

おしながき

『かつ丼セット 1,300円』をオーダーするつもりだったけど、朝ごはんを食べ過ぎてそこまでお腹が空かず…断念。

でも、ぜんざいは食べる。

出雲は、ぜんざいも有名です。
普通はお餅ですが、こちらはそばがきでした。

ハート入ってる、さすが出雲♡

この小豆汁、すごくおいしかった~。後引く美味しさ。

と言うわけで、こちらのお店のNo.1は、そばがきぜんざいの小豆でした。

◆平和そば本店
https://www.heiwasoba.com/
客層は、観光客半数、地元のサラリーマン半数と言った印象。
混んでいたので、外で20分くらい待ちましたよー。

そして夕方からは、『神等去出(からさで)祭』を見に万九千神社へ行きました。
今回の旅のメインです。

当日の朝刊(山陰中央新報)

地元では、神等去出祭でなく「万九千さん」と言うそうです。
神事が行われる神社にさんづけして、それが行事名になるって、面白い。

残念ながら、天気予報通り夕方からポツポツと雨。
湯立神楽が奉納される場所は、テントが設けられていました。

神等去出祭
神等去出祭
神等去出祭
だんだんと暗くなってきた神社
神等去出祭
なんて幻想的なの~

こんな万九千神社を見ることができただけでも幸せ♡

神等去出祭
17時になり、湯立神楽が始まります。
神等去出祭
火が入った後、釜の湯を清めます。

お囃子が始まり、いよいよ神楽が奉納されます。

神等去出祭
神等去出祭
神等去出祭
陰陽師のポーズ!!!

お囃子の真横で見ていたこともあり、迫力ありました。
テントが無ければ、もっと幻想的だっただろうなぁ。

湯立神楽の後は、 神等去出の神事です。

神等去出祭
神等去出祭

神饌が次々と運び込まれ、祝詞が奏上された後、神主さんの「お~」と言う警蹕(ケイヒツ)の声と共に、扉が閉じられます。

最後に、3本の梅の枝で扉を叩き、神様に旅立ちのときを知らせます。

神等去出祭

出雲にいらした神様たちは、この夜、万九千神社で『直会(なおらい)』と呼ばれる宴会を行い、翌朝諸国へお帰りになられます。

直会の夜は、境内に入ることも禁じられています。
「神等去出祭の後も神社にいると、結構厳しめに注意される」と、どこかのブログに書いてありました。

この夜は外出を控え、家で静かに過ごし、神様がお立ちになるのを待ちます。

出雲では直会の日に限らず、神様がいる間を「お忌みさん」と呼び、歌や宴会、大声を出す行為などを控えます。
神様たちの話し合いの邪魔にならないよう、にぎやかなことを慎むのだそうです。

◆万九千神社
http://www.mankusenjinja.jp/

神等去出祭の日は大風が吹き、雨や雪、みぞれもまじる荒天になることが多く、「お忌み荒れ」とか「万九千さん荒れ」と呼ばれるらしいのですが、この日も雨が強まり、ビューっと大きな風が吹きました。

万九千神社を後にし、夕飯を食べに。
予定していたお店は、なんと宴会で貸し切り。直会の日は大人しくするんじゃないのか?!と思いつつ、別のお店へ。

家族Aは、島根のお酒「天穏」

私は万九千神社の御神酒が梅酒なのにちなみ、梅酒をソーダ割りでオーダー。

宍道湖のしじみの酒蒸し
大山鶏

ここも混んでいたました。

「今日はかなり混んでいるので、料理を出すまでに時間がかかります」を5~6回言われました。
入店時、着席時、お酒の提供時、オーダー時、オーダーした後また別の人が来て同じことを言い…。
だんだんと居心地が悪くなり、これだけ食べて撤収。
注文しにくいですよね、あんまり言われると。

本日のおすすめ

…すぐに読めない。
じっくり見ればわかるけど、目が疲れているのもあって、解読してまでオーダーする気が起きなかったです。

◆和さび
http://www.wasabi-izumo.com/
お料理は割と美味しかったのですが、凄まじかった『混んでます圧』。
すぐ出せるサラダとか注文しては?みたいなことまで言われ、何だか印象の悪いお店になってしまいました。

お腹いっぱいにはならなかった夕飯。

ホテルの無料夜食ラーメンをすすり、静かに夜を過ごしたのでした。


島根の旅<第一日目>八重垣神社、須我神社、須佐神社

11月29日~12月1日まで、3年ぶりに島根を旅してきました。

6:50羽田発の朝一便を予約していたのですが、空きが多く欠航。
次の9:15発の便で、米子空港へ飛びました。

3日間お世話になった足は、日産デイズ。
最近の軽自動車は、普通車並みの装備でびっくり。
踏み込んだ時のエンジン音こそ軽自動車でしたが、それ以外は軽であることを感じさせない車でした。

…まあ、我が家のPicassoはもう13歳なので、そんな古い車と比べられても日産も困惑すると思いますが。

まず向かったのは『八重垣神社』です。

八重垣神社

須佐之男命が奥の院の大杉の周囲に八重垣を作って、ヤマタノオロチから稲田姫を隠したと言われている神社です。

八重垣神社

拝殿。
こちらを見てピンと来ない方も…

奥に進み、次の景色を見れば、「あ!知ってる」と、おっしゃる方もいるかもしれません。

八重垣神社、鏡の池
鏡の池(縁結び占いの池)です。

稲田姫がこの池で、姿を映して鏡代わりにしていたことから、この名前が付いたとあります。
池の近くにあった説明書きには、『御姿を写し美容調整された池』と書いてありました。
美容調整という言葉のチョイスが、味わい深い。

占いは、社務所で和紙を購入、10円か100円玉を乗せ、池に浮かべます。
その沈む時間で、縁が近いか遠いかを占います。
早く沈む(15分以内)だと良縁早く、遅く沈む(30分以上)と良縁が遅いそうです。

この場所、日が届かずかなり寒かったのですが、みなさんジーーーーっとご自身の占い用紙を見ていらっしゃいました。

八重垣神社の紅葉。
全体的にはやや遅かったものの、旅行中のところどころで楽しめました。

神社は自然も多いので、こちらの観察も楽しみのひとつです。

◆八重垣神社
https://yaegakijinja.or.jp/

次は『須我神社』へ。

須我神社

須我神社は古事記に記された日本最古の神社で、ヤマタノオロチを退治した須佐之男命が稲田姫と宮造りをされたと言われている場所です。

まずは本社を参拝。
この後、山の方へ上がった場所にある奥宮を参拝します。
須我神社は、二宮詣りが習わしなのだそうです。

須我神社

本社の狛犬さん。
別の生き物になりつつあります。反対側の狛犬さんは、顔がほぼ無くなってました。
どれだけ古いものなんだろう。

車で、奥宮の入口へ移動します。

須我神社奥宮

竹杖をお借りし、入山。

途中にある、『新泉坂根水』。湧き水です。
ここで手と口をすすぎます。美味しい水でした。

山道を歩きます。
登山靴が必要なほどではありませんでしたが、スニーカーは必須です。

途中出会ったノグルミ。
今回の旅行、山の中で小さなノグルミをたくさん見つけました。
過去一度しか拾ったことがなかったので、テンションが上がります。

ここでも自然観察。
実の名前はわからないけど、きれいな実。
この状態を維持出来たら素敵なのに。絶対ドライにならないタイプ。笑

須我神社奥宮

木の実を拾ったり、植物観察をしているうちに、奥宮に到着です。
3つの大きな岩は、須佐之男命と稲田姫命、その御子神の八島野命の神霊が祀られています。

ここは、この日訪れた場所の中で一番でした。
うまく言葉にできないのですが、とにかく気持ちよく、気分がいい。
須佐之男命が「吾が御心清々し」と言ったように、まさに清々しい、清らかな場所でした。

お参りを終え、下ります。

高所恐怖症の私には、少々きつめの下り坂。
須我神社奥宮
杖がなかったら、恐ろしくて降りられなかった。
須我神社奥宮

恐らく1時間ほどいたと思うのですが、岩の目前で2人の方とすれ違っただけで、後は誰にも会いませんでした。
贅沢な時間だったのですが、ここへ行かないのはもったいない!
出雲からは少し離れていますが、島根に行かれる際には是非訪れて欲しい場所です。

◆須我神社
https://suga-jinja.or.jp/

ちなみに神社名は『須我神社』、でも住所は『大東町須賀』。
なぜ違う??

そしてこの日、最後に向かったのは『須佐神社』。

須佐之男命が自分の名をこの土地につけ、御魂を鎮めたという神社です。

須佐神社

鳥居の左に紙が貼られた掲示板があるのですが、ここに注意書きがあります。
ワンちゃんは入れない旨が記載されているのですが、見落として小型犬を中に2匹連れてきた方が…。
ちょっときつめに注意されていましたので、ご注意を。

須佐神社
本殿

立派!圧倒されます。

須佐神社には、『須佐の七不思議』と言うものがあります。
これがなかなか面白く。

七つのうちの『塩の井』は、須佐神社の境内にあります。
塩の井は、出雲の稲佐の浜と繋がっているので、舐めるとわずかに塩気を感じるらしいもです。
これは面白い!と思い、ペロッとしてみたのですが、分からなかった~。
海と繋がってるなんて、本当かいな、と思ったのですが、潮の干満によって間渇することがあるそうです。
海からだいぶ離れた山中なのに…まさに不思議。

その他七不思議は、須佐神社のホームページからどうぞ。

◆須佐神社
https://www.susa-jinja.jp/

第一日目は、須佐之男命にまつわる神社を巡り、どっぷり浸かりました。
家族Aはこの3社を参拝することを切望していたので、かなり満足そうでした。

ホテルにチェックインした後、夕飯へ。
出雲市駅近くにある、お寿司屋さんへ向かいました。

日本酒は、『出雲富士』と『十旭日』。

はじめ出雲富士を注文したのですが、大将が酒瓶を振って、「ちょっとしかない」と。
そしたら、横に並んでいた旭日を手に取って「十旭日でいいよな」って、注いで出してきました。笑
さらに、出雲富士も「味見してみて」と、残り全部を出してくれました。
ちょっとじゃない、ほぼ満杯に注がれていました。

サービスで出してくれた、茹でたイカの下足

これがまた絶妙な茹で加減!
マヨネーズとしょうゆをかけただけなのに、本当に美味しかった。

お茶飲んでいた私にも、ごぼうチップスのサービス。

お寿司を握ってもらっている間、どこから来たとか、どこを観光するとか、いろいろと話をしました。
大将、ちょっと耳が遠いようだったので、声を張り上げます。笑

その中で、「今日はどこへ行った?」と言う話になり、「須佐神社、須我神社…」まで言ったら、
「須佐神社?!うわ、通だな!!!!!」と、突然の大声。
あんまり行く方がいないのかな?あまりメジャーじゃない神社(失礼)へ行ったことが嬉しかったのか?真意の程はわからないのですが、「須佐神社か~」と、何度もつぶやいていました。

そして、お待ちかねのお寿司です。
大将が鼻歌を歌いながら、握ってくれました。
最近は良いネタが全く入らないとのことで、「魚がないんだよ!あるものしかない!」。
そんなおまかせ握りです。

でしたが、もうね、、、ただただ感動。
生きてきた中で、最高に美味しいお寿司でした。

茹でエビなんて隙間埋めのイメージだったけど、身が厚くてぷりぷり。
アナゴもびっくりするくらい、大きくて柔らかい。
サーモン、こんなにとろける食感のものは初めて食べました。
ハマチも鯛も、きちんと手が入っていて、美味しいの一言。
「肉入るよ!」と言われて出された牛肉の炙り握りも、これだけが飛び出ることなく、他のお寿司と一体化した美味しさ。

いつも食べている「普通のネタ」が感動するほど美味しかったことに、また感動したのでした。

これで1,300円!
日本酒が300円、お会計は2,900円でした。マジか…激安。
(さらに、柿とミカンまでごちそうになったのでした)

箸入れに書いてあった、「味は横綱 値は幕下」

…ま、まさに!

店内

きたなシュラン的な店が好きな方には、最高の店です。

◆江戸前寿司 上田家
島根県出雲市今市町1382
Googleには、営業時間17時~とありますが、19時くらいにお店を空けているそうです。
それを知らずに17時過ぎに行き、店を開けてもらってしまった。怒られなくてよかった。

話が前後しますが、魚。
名物の『のどぐろ』も5~6年前から全くダメ、昔ののどぐろとは味が全く違うとおっしゃっていました。
2日目の夕飯は、のどぐろを食べに行こうと思っていましたが、これを聞いて止めたのでした。

2日目は、出雲大社と万九千神社へ!
旅行記は、また明日以降更新します。お楽しみに~!(?)


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